現場密度試験の基礎知識と実践方法 Diary530

現場密度試験の基礎知識と実践方法

はじめに

こんにちは、このブログでは土木工事に関する技術や知識を分かりやすく解説しています。今回は、盛土工事の品質管理に欠かせない「現場密度試験」について紹介します。

現場密度試験とは、盛土した後の現地の土の密度を測定する試験です。土の密度とは、土の単位体積あたりの質量のことで、土の締め固まり具合を表します。土の密度が高いほど、土は強く安定しています。

現場密度試験は、盛土工事の施工管理や設計基準の確認に必要な試験です。現場密度試験によって得られた密度を、室内で行った締め固め試験によって得られた最大乾燥密度と比較することで、締め固め度という指標が求められます。締め固め度とは、現場での締め固まり具合をパーセントで表したもので、一般的に90%以上であれば合格とされます。

現場密度試験には、さまざまな方法がありますが、ここでは代表的な2つの方法を紹介します。それは、「砂置換法」と「RI法」です。それぞれの方法の特徴や手順を見ていきましょう。

砂置換法

砂置換法とは、現場で直径10cm程度、深さ10cm程度の円筒状の穴を掘り、掘り出した土の質量と含水比を測定し、標準砂を注入することで穴の体積を測定する方法です。この方法では、以下の式で湿潤密度と乾燥密度を求めることができます。

この方法では、標準砂の湿潤密度やロート内に残る標準砂の質量などはあらかじめ検定しておく必要があります。また、精度のバラツキを補正するために3回測定して平均値を求めます。

砂置換法は、幅広い土質に適用できる方法ですが、以下のような注意点があります。

  • 穴を掘る際に土が崩れやすい場合や水分が多い場合は適さない
  • 穴を掘る際に周囲の土に影響を与えないように注意する
  • 標準砂は湿気や汚れによって性質が変化しないように管理する
  • 標準砂を注入する際に空気が混入しないように注意する

RI法

RI法とは、放射性同位体(RI)を用いた現場密度試験法です。この方法では、ガンマ線密度計と中性子水分計を使って、現場での土の湿潤密度と水分量を同時に測定することができます。

ガンマ線密度計は、ガンマ線源から発せられたガンマ線が土に透過する際に吸収される割合を測定することで、土の湿潤密度を求めます。吸収される割合は、土の湿潤密度と一定の関係にあります。

中性子水分計は、高速中性子線源から発せられた高速中性子が土中の水素原子に衝突して熱中性子に変わる割合を測定することで、土の水分量を求めます。変わる割合は、土の水分量と一定の関係にあります。

RI法では、検出されるのはガンマ線中性子の計測数なので、これらと湿潤密度や水分量の関係を示す校正曲線をあらかじめ作成しておく必要があります。校正曲線は、室内で行った締め固め試験や砂置換法などによって求められます。

RI法は、非破壊であるため同一箇所で繰り返し測定が可能であり、測定時間が短く結果がすぐに得られるという利点があります。また、取り扱いが簡単で個人誤差が少なく高い精度が期待できます。しかし、以下のような注意点もあります。

  • RIは放射性物質なので取り扱いに注意し、法令や規制に従う
  • RIは金属や水などに影響されやすいので測定位置や方向に注意する
  • RIは温度や湿度などに影響されるので校正曲線を定期的に更新する

まとめ

今回は、現場密度試験の基礎知識と実践方法について紹介しました。現場密度試験は、盛土工事の品質管理に必要な試験です。現場密度試験によって得られた密度を室内で行った締め固め試験によって得られた最大乾燥密度と比較することで、締め固め度という指標が求められます。現場密度試験にはさまざまな方法がありますが、ここでは代表的な2つの方法、「砂置換法」と「RI法」を紹介しました。それぞれの方法の特徴や手順を理解して、盛土工事の品質管理に役立ててください。

ソース: Bing との会話 2023/7/3 (1) 土の締固め試験をざっくり解説(土木) - はやこまブログ. https://hayakomablog.com/compaction/. (2) 現場密度試験とは【砂置換法のやり方】【かんたんに解説!】. https://doboku-support.com/%e7%8f%be%e5%a0%b4%e5%af%86%e5%ba%a6%e8%a9%a6%e9%a8%93%e3%81%a8%e3%81%af%e3%80%90%e7%a0%82%e7%bd%ae%e6%8f%9b%e6%b3%95%e3%81%ae%e3%82%84%e3%82%8a%e6%96%b9%e3%80%91%e3%80%90%e3%81%8b%e3%82%93%e3%81%9f/. (3) 現場密度試験. http://www.kinki-geo.co.jp/wp-content/uploads/2019/07/genbamitudo.pdf.